ウォーキングブリーチで歯を白くする方法

ウォーキングブリーチとは、歯のホワイトニングの一種です。虫歯治療などで神経を抜いた場合、もしくは外傷などで神経が死んでしまった場合は、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングを行っても、白くなりにくくなります。そのような場合に有効なのが、歯の内部に薬を入れて歯を漂白する「ウォーキングブリーチ」という方法です。

本記事ではウォーキングブリーチとはどういった施術なのか、ウォーキングブリーチのメリット・デメリット、費用などについて解説します。

ウォーキングブリーチ画像1

1.ウォーキングブリーチとは

(1)神経を抜いた(死んでしまった)歯の黒ずみに効果的

神経が死んでしまった歯は、徐々に黒ずんでくる事があります。神経が無くなると、歯の血液循環が無くなり、歯を構成するコラーゲンなどの成分が劣化して変色を起こします。

通常の歯の黄ばみよりも、黒っぽく変色するのが特徴です。自然に元の色に戻る事はありません。特に前歯の1本だけ黒ずんでしまうような場合には、かなり目立ってしまいます。

ウォーキングブリーチは、このような歯の神経を取った(神経が死んでしまった)歯の黒ずみに効果的なホワイトニング方法です。歯の内部に、漂白剤(高濃度の過酸化水素と過ホウ酸ナトリウムのペースト)を封入して、歯の内部から歯を漂白します。

(2)神経を抜いた(死んでしまった)歯の、歯ぐきの黒ずみにも効果的

歯の神経が死んでしまうと、歯だけでなく歯ぐきにも黒ずみが起こります。
歯の根が黒ずんで、歯ぐきから透けて見えてしまうためです。

歯ぐきそのものが黒ずんでいる訳ではなく、歯の根の黒ずみによるものなので、ウォーキングブリーチで改善します。
ただし、歯が黒ずんでおらず、歯ぐきだけが黒ずんでいる場合は、他の原因が考えられるので、歯科医院に相談するようにしましょう。

2.ウォーキングブリーチのメリット

(1)歯を削る量が少なく目立たない

ウォーキングブリーチは、歯の裏側から漂白剤を詰める穴を作らなければなりません。歯の神経を抜いた(死んでしまった)ケースは、既に歯の神経の治療を済ませている事が多く、穴も確保できている事が多いので、それ以上余分に歯を削る必要はありません。

(2)痛みが無い

歯の神経が死んでしまった歯に行うので、痛覚が無く、薬による痛みを感じる事はありません。痛みに関する不安を感じずに施術が受けられます。

(3)歯1本単位から施術が可能

黒ずみが気になる歯を、1本単位から施術する事が可能です。前歯の1本だけが気になるケースなどに対応できます。

(4)セラミッククラウンより安価

歯の色が気になる場合に、セラミッククラウンという被せ物をする方法がありますが、費用の相場は、1本8万円〜15万円程度と高額です。また、セラミッククラウンは、厚みがあるため、歯の削る量が多くなります。
ウォーキングブリーチは、1本の歯につき1回あたり1000円から5000円が相場で、白くなるまで数回の治療を行います。セラミッククラウンより安価です。

3.ウォーキングブリーチのデメリット

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(1)ガスが発生する場合がある

ウォーキングブリーチは、歯の中に入れた漂白剤の漂白反応で、ガスが発生する場合があります。ガスが発生すると、根元に向かって圧力がかかり、圧迫されて痛みが出る事や、歯の強度によっては割れてしまう事もあります。
痛みや、違和感を感じたら、次回予約の前でもすぐに受診するようにしましょう。

(2)多少の色戻りがある

ウォーキングブリーチは、黒ずんでいる歯を白くする事ができますが、数ヶ月から1年程度で、多少の色戻りが起こります。完全に色が戻るわけではありませんが、長期的に白くしたい場合には、色戻りが起こる前に、継続して治療を受けるのがおすすめです。

(3)薬剤交換時期などを守る必要がある

ウォーキングブリーチは、中に入れた漂白剤を定期的に取り替える必要があります。一般的に4〜5回程度の交換が必要で、1週間に1度程の通院が必要となります。交換時期の予約をきちんと守らないと、色が白くなりすぎて、1本だけ歯が浮いて見えるようになってしまう事や、仮蓋が取れて中の薬液が流れ出てしまう事があります。予約は必ず守るようにしましょう。また、仕事の忙しい時期などは予め外して治療を始める事をおすすめします。

(4)保険適用外

ウォーキングブリーチは、2006年までは保険診療でしたが、現在は保険適用外となっています。費用は、歯科医院によって異なるので、確認するようにしましょう。

4.ウォーキングブリーチの治療方法と費用

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(1)治療の基本的手順

治療は、歯の内部に漂白剤を詰めて蓋をし、時間を置いたら漂白剤を交換するというサイクルを、希望の色になるまで繰り返します。手順を詳しくみていきましょう。

a. レントゲンで歯の内部の状態を確認する

ウォーキングブリーチは、歯の神経が死んでしまった歯に有効なホワイトニング方法です。治療前の検査では、レントゲンで歯の内部の状態を確認します。

b. 漂白剤を入れる場所を作る

漂白剤を詰めるための最小限の穴を作ります。穴の入り口は、目立たない歯の裏側に作ります。

c. 歯の根の入り口を封鎖する

歯の根の先の組織に刺激を与えないように、開けた穴の内部の、歯の根にあたる部分の入り口をしっかりと封鎖します。

d. 歯の表面にリン酸処理を行う

歯の表面のリン酸処理を行い、洗い流します。この処置により、漂白薬剤が歯に浸透しやすくなります。

e. 漂白剤の充填

漂白剤となる過酸化水素と過ホウ酸ナトリウム粉末を混ぜた薬剤を、穴の中に詰めます。

f. 仮封

漂白剤を詰めたら、薬剤が流れ出ないように、しっかりと仮の蓋をします。薬の交換から仮封までの流れを、歯の色に納得するまで、数回繰り返します。
ウォーキングブリーチの効果をなかなか感じない場合は、

g. 色に納得したら最終的な詰め物で封をする

治療期間は、およそ1か月です。希望の色になるまで、数回にわたり薬を取り替える必要があります。1週間に1回、薬剤を詰め替え、これを4~5回行うのが一般的です。

(2)費用

2006年までは保険診療で行われていましたが、現在は自費診療になります。そのため価格設定は歯科医院により異なります。
費用は、1本の歯につき1回あたり1000円から5000円が相場です。ただし、制度上治療に必要なレントゲンやその他の処置も自費となるので、全体で1万5000円から3万円程度かかります。最初から全てを合算した金額を提示している歯科医院もあります。

(3)効果をなかなか感じない時

ウォーキングブリーチを行っていて、数回施術を受けても、効果をなかなか感じない時には、いくつかの原因が考えられます。

  • 薬剤が漏れてしまっている場合
  • 死んだ神経や詰め物の一部が残ったままになっている場合
  • 漂白剤の濃度が低い場合
  • 漂白剤が合わない場合 など

このような問題がある場合が考えられます。原因を探り、早めに適切な対処をする必要があります。歯科医院で相談するようにしましょう。

5.インターナルオフィスブリーチ

ウォーキングブリーチと同様に、神経の無い歯を漂白する方法に「インターナルオフィスブリーチ」といわれる方法がありますので、少し紹介したいと思います。
インターナルオフィスブリーチは、別名「パワーブリーチ」とも言われ、歯の内部に薬剤を充填するだけでなく、光を照射する事によって歯を白くします。ウォーキングブリーチとの違いは、薬剤の充填に加えて、光を照射する点と、ホワイトニングが終われば、中の薬剤を取り除く点です。歯の表面から行うホワイトニング方法と組み合わせると、より高い効果が期待できると言われています。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。ウォーキングブリーチは、神経を失ってしまった歯を白くするのに効果的なホワイトニング方法です。白くするまでに時間はかかりますが、自分の歯を利用して、美しい歯を取り戻す事ができます。神経の無い歯の黒ずみに悩んでいる方は、一度歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

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