それは本当にホワイトニング?ホワイトニングとクリーニングの違いを解説

歯を白くする治療法として、知名度が上がってきている「ホワイトニング」ですが、よく「歯のクリーニング」と混同されてしまう事があります。「ホワイトニング」と「クリーニング」は根本的に異なります。今回は、ホワイトニングとクリーニングの違いについて詳しく解説していきたいと思います。

1.ホワイトニングとクリーニングの違い

(1)ホワイトニングとは

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ホワイトニングとは、歯の色自体を明るく白くする方法です。歯に過酸化水素が主成分のホワイトニング剤を作用させ、歯の中にある色素を分解して、歯自体を白くしていくものです。一昔前までは「ブリーチング」という言葉が用いられていましたが、1990年代から「ホワイトニング」という言葉が使われるようになっています。
ホワイトニングは、歯を溶かすのでは無く、歯の中の色素を分解する事で色を変えるだけなので、歯を傷つける事はありません。

(2)クリーニングとは

クリーニングとは、歯の表面についた着色(ステイン)や、歯石・歯垢を歯科医師や歯科衛生士が専門の器具を使って落とす方法です。歯についた着色汚れを落とす事で、本来の歯の色になるため、白くなったと感じる事もあります。
自分自身では除去する事ができない汚れを除去する事で、虫歯や歯周病の予防にもなります。クリーニングの効果は次の3つです。

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a.歯周病の改善

歯垢や歯石を除去する事は、歯周病の改善にとってとても大切です。特に歯石は、自分では除去する事ができません。歯石が付着していると、歯周病菌の巣になり、歯周病菌が繁殖しやすくなるため、歯周病が進行する恐れあります。歯周病の改善には、歯石の除去が必要不可欠になります。歯周病に罹患している人は、定期的に受診と合わせてクリーニングを受ける事をおすすめします。

b.虫歯や歯周病の予防

毎日の歯磨きでは、除去しきれない汚れや細菌があります。自分ですべての汚れを落とす事は不可能です。定期的にクリーニングをする事で、虫歯や歯周病のリスク減らす事ができます。

c.歯が本来の色に戻る

歯の表面についている着色や汚れを取り除く事で、本来の歯の色を取り戻します。歯自体の色を白くする事は出来ないので、白くする事を求める場合には、「ホワイトニング」を行うのが良いでしょう。

2.ホワイトニングの種類

歯自体の色を明るく白くするホワイトニングには、3種類の方法があります。それぞれの特徴を解説したいと思います。

(1)オフィスホワイトニング

歯科医院で、歯にホワイトニング剤を塗り、特殊なライトを照射する事で、歯を白くする方法です。1回の効果が高く、1度の施術で、明るく白い歯を手に入れる事ができます。
歯科医院によって、使用しているホワイトニングシステムが異なり、それによって、多少の効果の差があります。自費治療になり、金額は医院によって様々で1万円から5万円程度まで差があります。一見安いと感じても、使用しているホワイトニングシステムによっては、満足のいく白さになるまでに3回から5回の施術が必要になるケースもあります。事前にどういったホワイトニングシステムが使われており、効果はどの程度期待できるか、料金はいくらかかるかを確認しておきましょう。

当院で使用しているホワイトニングシステムは「Zoom ホワイトスピード」というシステムで、1回の効果が非常に高いのが特徴です。他のシステムでは1回の施術で2段階程度、色が白くなるものが多い中、「Zoom ホワイトスピード」では、1回の施術で平均6段階程、明るく白くなります。
※ただし効果は個人差があり、歯の質によっては、明るくなりにくいタイプの方もいるので、事前に相談される事をおすすめします。

(2)ホームホワイトニング

歯科医院で、自分専用のマウストレーを作製した後、自宅に持ち帰り、自分でマウストレーにホワイトニング剤を注入し、装着する事で、歯を白くする方法です。自分のペースでホワイトニングをする事が可能ですが、効果が現れるまでに多少の時間を要します。
1日1時間のマウストレー装着で、平均2週間程度で白くなってきます。時間はかかりますが、じっくり白くしていくので、白い色が定着しやすいのがメリットです。ホワイトニング剤は、追加購入する事ができるので、自分の満足のいく白さになるまで続ける事ができます。

(3)デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を併用して行う事を「デュアルホワイトニング」といいます。最も白くなる方法で、白さを維持できる方法です。オフィスホワイトニングだけでも、十分に白くする事ができますが、ホームホワイトニングを併用する事で、白い色が定着しやすくなり、より白くなるので、アフターケアとして効果的です。

3.クリーニングの種類

一般的に「クリーニング」というと、「歯石除去」「PMTC」「エアーフロークリーニング」の事を指す事が多いです。これら3つのクリーニング方法について特徴を解説します。

(1)歯石除去

スケーリングとも言われます。超音波の振動で歯石を砕き除去する「超音波スケーラー」や先の尖った力を入れて取り除くタイプの「手用スケーラー」を使い、歯科医師または歯科衛生士が歯石を除去していく方法です。おおまかな歯石は超音波スケーラーを使って除去し、細かな歯石や歯ぐきの中の歯石は手用スケーラーで除去していきます。歯石と同時に歯石表面に付着していた着色を取り除く事ができるので、歯がきれいになりますが、歯自体の色は変わりません。

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(2)PMTC

PMTCとは「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」の略で、歯科医師や歯科衛生士が、様々な専用の機械を使って、歯の表面をクリーニングする方法です。普段の歯磨きでは除去しきれない細かい部分のプラークや、歯の表面に膜のようにこびりついた細菌の塊「バイオフィルム」を除去する事ができます。虫歯や歯周病の予防に非常に効果的です。軽い着色汚れであれば、同時に除去する事ができます。

(3)エアーフロークリーニング

超微粒子撥水パウダーと水を同時に吹き付け、歯の汚れを落とす方法です。通常のクリーニングではなかなか落とせない、頑固な強くこびりついたタバコやコーヒーなどの着色汚れをきれいに落とす事ができます。クリーニング後は、セットでPMTCを行う事が多く、再着色を予防します。

4.セルフホワイトニングとは

近年、話題になっているホワイトニング方法に「セルフホワイトニング」という方法があります。セルフホワイトニングとは、その名のとおり“セルフ”つまり自分自身で行うホワイトニングです。

セルフホワイトニングは、すべての施術を自分で行うという事以外は、歯科医院でのホワイトニングのように、歯にホワイトニング剤を塗り、光を照射させる方法で行いますただし、セルフホワイトニングで使われるホワイトニング剤は、「ポリリン酸」や「メタリン酸」「重層」などを主成分としており、安全ですが効果は薄くなります。
歯自体の色を白くする効果はほとんど無く、歯表面の着色や黄ばみを浮かせて落とし、本来の色に戻す事を目的としていますので、“ホワイトニング”という名前はついているものの“クリーニング”の一種と捉えた方が良いでしょう。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。「ホワイトニング」と「クリーニング」は、“歯をきれいにする”という意味合いは同じであっても、混同されがちですが、全く違うものです。歯自体の色を白くしたいのであれば「ホワイトニング」が適しています。一方、歯に付いた着色汚れや黄ばみを除去したいのであれば「クリーニング」が適しています。
求めている効果に応じて、適した方法を行う事が大切です。自分はどれにあたるのか、不安がある場合には、施術前に歯科医院で相談する事をおすすめします。

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