ホワイトニングとは?歯を白くする方法と仕組みを解説!

歯の黄ばみが気になる方へ、歯医者/歯科医院で行われる治療で「ホワイトニング」という方法があります。

昔から欧米では白くて美しい歯はステータスのひとつとされてきました。それに比べて日本人は、一昔前まであまり歯の色にこだわりの無い人が多かったように思います。黄色人種である日本人は、もともと歯の色が黄ばんでいる人も多いのです。しかし近年、“白くて美しい歯”に魅力を感じる日本人も増えてきました。

では、「ホワイトニング」とはどのような治療法なのでしょうか。歯医者でするものなのか?それとも自宅で歯磨きをするようにしてできるものなのか?

施術前の疑問や不安を解消できるように治療方法と、どのような仕組みで歯が白くなるのかを解説していきたいと思います。

1.クリーニングとホワイトニング

まずホワイトニングを知る上で、必ず疑問に挙がるのが、「クリーニング」と「ホワイトニング」の違いです。

混同されがちですが、クリーニングとホワイトニングは、全く違うものです。

クリーニングは、歯の表面の汚れを除去するもので、“歯のお掃除”の事を指します。一方、ホワイトニングは、歯の色自体を白く明るい色に漂白する治療を指します。クリーニングとホワイトニングの区別を少し説明していきましょう。

(1)クリーニングとは

虫歯や歯周病の原因となる歯の表面の歯垢や歯石を除去するものです。ほとんどの場合、保険内で診療が可能です。
歯垢(プラーク)は、ネバネバとした細菌の集合体です。歯ブラシで除去する事ができますが、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間など自分だけでは、どうしても磨き残しができてしまいます。磨き残した歯垢は、放置しておくと、虫歯や歯周病の原因になるので、定期的に歯の表面のクリーニングで除去する事が必要です。
歯石というのは、歯垢が唾液の成分により石灰化して固まったものです。歯ブラシでは除去できないので、定期的に歯科医院で歯石除去(スケーリング)を受ける必要があります。

これら歯垢や歯石を除去するクリーニングを行う時、同時に多少の着色汚れであれば除去する事ができます。着色汚れは、ステインとも呼ばれ、コーヒーやお茶・タバコなどにより、歯の表面に付着します。汚れによって歯を黄色〜茶色っぽくするので、見栄えが悪くなります。

上記のとおり、クリーニングには「歯そのものを白くする効果」はありません。あくまでも歯に付いた汚れを取るものであり、口腔環境をケアするためのものです。

歯を白くしたいとお考えであれば、ホワイトニングをご検討されることをおすすめします。

(2)ホワイトニングとは

歯そのものの色を白くする施術方法をホワイトニングといいます。歯を削ったりする事無く、歯にホワイトニング薬剤を塗布し、特殊な光を当てる事で、歯の色を明るくする方法です。

ホワイトニング方法には、歯科医院で施術を行う「オフィスホワイトニング」と、歯科医院で作成したマウスピースを用いて自宅で行う「ホームホワイトニング」があげられます。どちらも保険の対象では無いので、自費診療になります。

「クリーニング」と「ホワイトニング」の違いについては、インスタグラムでも詳しく解説しています。

2.ホワイトニング方法について

(1)オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニング方法です。歯にホワイトニング剤を塗布した後、特殊な光を照射する事で、歯を白くします。1回のホワイトニング効果が大きく、即効性があるのが特徴です。健康な歯を傷つける事無く、歯を白くする事ができます。

ただし、オフィスホワイトニングといっても、使用する機材や手法により施術の回数や頻度が異なります。ホワイトニング東京では1回の通院で高い効果を発揮する『Zoomホワイトスピード』を導入し、高品質なホワイトニングを低価格で提供しております。

(2)ホームホワイトニング

歯科医院で自分専用のマウスピースを作成し、自分で、自宅にいる間マウスピースを使って歯を白くする方法です。マウスピースの中にホワイトニング剤を注入したものを1日数時間装着する事で、薬剤を作用させて、歯を白くします。

自宅で手軽に出来る一方で、きちんと一定期間継続して装着しなければ、効果が現れず、面倒に感じる人も居るかもしれません。
歯科医院で行うオフィスホワイトニングと比べて、低濃度の薬剤を使用するため、効果はすぐには現れにくくなります。

「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」については、インスタグラムでも詳しく解説しています。

3.ホワイトニングのメカニズム

ホワイトニングは、白くしたい歯の部分に、ホワイトニング剤を塗布し、特殊な光を照射して歯の色を白くするものです。ホワイトニングのメカニズムは「エナメル質の汚れの無色透明化」と「エナメル質のマスキング」によるものです。それぞれについて解説していきたいと思います。

(1)エナメル質の汚れ無色透明化

ホワイトニング剤の主成分は、「過酸化水素」や「過酸化尿素」です。塗布したホワイトニング剤に熱が加わると、過酸化水素や過酸化尿素は、「酸素」と「水」に分解され、「酸素」にエナメル質の汚れが結びついて、色素を無色透明に分解します。

(2)エナメル質のマスキング

歯のエナメル質を白くしただけでは、歯は白く見えません。エナメル質の下には象牙質の層があり、もともと黄色みがかった象牙質が透けて見えるためです。
歯を白く見せるためには、過酸化水素が分解してできる「酸素」による「マスキング効果」が働きます。エナメル質は、拡大すると無数の小柱が束になってできています。酸素はこの小柱の形を角状から球状に変化させる事により、歯に当たる光が乱反射するようになり、象牙質の色を隠し、歯が白く見えるようにするのです。

イメージしにくいホワイトニングのメカニズムも、インスタグラムでは画像付きで解説していますのであわせてご覧ください。

4.自分で歯を白くする方法を安易に行うのは危険!?

「歯が白くなる!」と言われている方法は、実は他にもあります。「自宅で簡単にできる!」などとうたっている商品も市販されています。
歯を白くしたいと感じている方にとっては、魅力的に感じるかもしれませんが、やみくもに歯を白くする方法を試すのは、少し危険な事もあるかもしれません。ここにあげるのは、歯医者に通わなくても自分で歯を白くする事が出来るとされている方法です。

(1)歯のマニュキア

爪に塗るマニュキアのように、歯の表面に自分で歯専用のマニュキアを塗る方法です。手軽に自分で行う事ができます。インターネットなどで、2000円程度で販売されており安価です。
簡単に白くする事ができますが、自分の歯の上にあくまで“塗っているだけ”なので、時間が経つと自然に剥がれてきてしまいます。一時的なものとして使用するのが良いでしょう。
ただし、歯のマニュキアはきちんと落とさなければ、歯に汚れが溜まる原因になります。落とし残しを作ってしまうと、そこに歯垢が溜まり、虫歯や歯周病の原因となります。歯と歯の間や歯と歯ぐきの間にマニュキアが付着してしまうと、簡単に落とす事が難しい場合もあります。ですから、どうしても一時的に白くしたいという場合以外は、あまりおすすめ出来ない方法です。

(2)ホワイトニング歯磨き粉

ドラッグストアやインターネットで簡単に手に入る、歯みがき粉タイプやジェルタイプのホワイトニング剤があります。普段の歯磨きと合わせて使用できる便利なものですが、これらの多くは、歯自体の色を白くするものでは無く、歯の表面の着色汚れを落とすものになります。
中には研磨剤が多く含まれているものがあります。歯を白くしたい一心で、やみくもにホワイトニング歯みがき粉を使用すると、知覚過敏を起こすなど、歯を傷める可能性があるので注意しましょう。

また、海外製品もインターネットで簡単に手に入る時代です。実際に効果が期待できるものもありますが、成分がはっきりしないものも多く、中には日本の薬事法では使用できない高濃度のものもあります。副作用が出たり、思うような効果が現れない事もあるので注意しましょう。

このように自己流で歯を白くしようとするのは危険な面もあります。インスタグラムでも解説していますので、あわせてご覧ください。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。ホワイトニングは、歯自体の色を白くする方法です。歯の着色汚れを取るだけでは満足できなかった、歯の色を明るいトーンに変える事ができます!

歯を白くしたい!と考えている方は、歯科医院でのホワイトニング治療を利用するのも良いかもしれませんね。

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