自宅でも簡単にできるホワイトニング方法を解説!

顔全体の印象が大きく変わると言われている歯の「ホワイトニング」。歯を白くするだけで、お顔の印象は明るくなり若々しく見えます。そのホワイトニングが、歯医者に何度も通ったりせず、自宅で簡単に歯を白くできたら嬉しいですよね。
本記事では、自宅でできる「効果のあるホワイトニング」と「効果の期待できないホワイトニング」について解説します。

画像1自宅でも簡単にできるホワイトニング方法を解説

1.自宅でもホワイトニングはできるのか?

まず、自宅でホワイトニングができるのか?という疑問についてですが、ホワイトニングは自宅でもできます。
歯医者で使われているホワイトニング剤は「過酸化水素」を主成分としています。自宅で行うホワイトニングにも、同様の成分が配合された薬剤を使って、ホワイトニングをする方法があります。
市販されているホワイトニング系の商品では、効果を期待できないものもあるので、実際にホワイトニングをする前に、きちんと知識を持っておく事が大切です。自宅でできるホワイトニング方法について、次に詳しく解説していきたいと思います。

2.自宅でできるホワイトニングは大きく分けて二つ

自宅でできるホワイトニングには、「ホームホワイトニング」と「歯磨き粉を使ったホワイトニング」があります。

(1)ホームホワイトニング

自宅で、マウスピースにホワイトニング剤を注入し、装着する事で歯を白くする方法です。
十分にホワイトニング効果を発揮させるためには、自分にぴったり合った専用のマウスピースで行う必要があります。最初に歯科医院で歯の型取りをし、自分専用のマウスピースを作製してしまえば、あとは受診する必要はありません。
歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」のような即効性はありませんが、時間をかけて白くしていくので、色戻りが少ないのが特徴です。オフィスホワイトニング後に白さを維持していくためのアフターケアとしてもおすすめです。

a.ホームホワイトニングのやり方

薬剤を注入したマウスピースの装着を、毎日1時間、2週間程度続けます。ホームホワイトニングは、自分のペースででき、白さのゴールラインは自分で鏡を見て決める事ができます。効果の程度に満足すれば、途中で止めてもOKですし、もっと白くしたい場合には、ホワイトニング剤を追加購入し、ホワイトニングを継続する事も可能です。

b.当院で使用するホワイトニング薬剤について

ホームホワイトニングの薬剤は、一般的に「過酸化尿素」です。「過酸化尿素」は酸化反応の過程で、歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」で使われる「過酸化水素」に変化します。「過酸化尿素」は「過酸化水素」に比べて、反応がゆっくりで、ホワイトニング効果もゆっくり現れます。
当院では、ホームホワイトニング薬剤にも「過酸化水素」をお渡ししています。当院は薬監申請という書類で認可を得ているため、「過酸化水素」をお渡しする事ができますが、日本で取り扱っている歯科医院は、今のところほとんどありません。

c.ホームホワイトニングのメリットとデメリット

<メリット>

・ 何度でもメンテナンスができる
一度、マウスピースを作製すれば、薬剤を追加購入するだけで、継続して何度でもメンテナンスとして、ホームホワイトニングを行う事ができます。ホワイトニング後、色戻りが気になってきたら再び利用するというように、歯の状態に合わせた使い方ができます。

・ 白さを調節しやすい
徐々に白くしていくため、自分の好みの色にコントロールしやすいです。また時間をかけて白くしていく分、色戻りしにくいという特徴もあります。

・ 自分のペースでできる
ホームホワイトニングは効果が出るまでに時間はかかりますが、自分の好きなタイミングでホワイトニングを進められます。夕飯後のリラックスしている時間に1時間装着するといったルールを自分で決めて、自分の好きな白さになるまで続けるといった事ができるのがメリットです。

<デメリット>

・ 効果が出るまでに時間がかかる
続ける事で、効果が出るのがホームホワイトニングです。早く白くしたい方や、結婚式などのイベントに向けて白くしたい方には、オフィスホワイトニングもしくは併用するデュアルホワイトニングをおすすめします。

・ マウスピースを一定時間装着する必要がある
ホームホワイトニングでは、マウスピースを一定時間装着する必要があります。当院でお渡しするホワイトニング剤は、1日1時間の装着で十分ですが、通常の歯科医院で処方している過酸化尿素のホワイトニング剤では6時間以上、寝ている間に装着しなくてはいけません。説明書きだと2時間以内の使用にして下さいと記載されている事がありますが、過酸化尿素はオーバーナイトさせて使用するのがワールドスタンダードです。寝ている間にマウスピースを装着するので異物感や薬液が漏れ出たりと、使用するのが困難だと感じる方も多く、長く続かない方も多いです。

・ 自分でやらなければならない
ホームホワイトニングは、マウスピースを作製した後は、自分で管理しながらホワイトニングを行わなければなりません。毎日きちんと装着する事、マウスピースを衛生的に保つ事が煩わしいと感じる人には向いていません。

(2)歯磨き粉を使ったホワイトニング

“ホワイトニング効果”があると宣伝されている歯磨き粉は数多く販売されていますが、その中で「過酸化尿素」が含まれている歯磨き粉は、ホワイトニング効果があります。
「過酸化尿素」は、ホームホワイトニングでも使用される薬剤の成分で、歯そのものの色を白くする効果があります。ホームホワイトニングと比較すると濃度は低くなるので、効果の現れ方もゆっくりです。歯磨き粉だけで何段階も白くするのは難しいかもしれませんが、1〜2か月使用を続けると、黄ばみがやわらいでくる事が自覚できるでしょう。“白くなりやすさ”は、個人差があります。特に何段階も白くしたい場合には、歯磨き粉を使ったホワイトニングだけでなく、ホームホワイトニングやオフィスホワイトニングと併用していくのがおすすめです。

自宅でホワイトニングできるのかどうかはインスタグラムでも解説しています。あわせてご覧ください!

3.自宅でのホワイトニングは安全なのか?

ホワイトニングに使われる「過酸化水素」「過酸化尿素」は濃度によっては『劇物』に指定されるため、安全性を心配する方もいますが、大丈夫です。
他の様々な薬剤と同じように、高濃度で使用すると危険ですが、自宅で使用するホワイトニング薬剤は、適切に取り扱えば安全な濃度となっています。
使用時間、使用量等を守って、正しい手法でホワイトニングをすれば安全ですので、安心してください。

自宅でのホワイトニングの安全性についてはインスタグラムでも解説しています!

4.自宅でできる”あまり期待できない”歯を白くする方法

画像2自宅でも簡単にできるホワイトニング方法を解説

自宅でできる「歯を白くする方法」には、「ホームホワイトニング」「歯磨き粉を使ったホワイトニング」以外にも次の方法があります。その多くが、ホワイトニング効果を“あまり期待できない”方法です。歯そのものを白くする効果はなく、歯の表面の汚れを落とす「クリーニング」をするものが多いので、「ホワイトニング」と「クリーニング」を混同しないようにしましょう。

(1)研磨剤入り歯磨き粉

「研磨剤入り歯磨き粉」は、歯が白くなる歯磨き粉として販売されている事がありますが、歯そのものの色を白くするのではなく、研磨剤によって歯の表面の汚れを落とすものになります。
「研磨剤」は、文字通り、歯を研磨し削る成分です。むやみに使用すると、歯の表面を傷つけ、知覚過敏や痛みを引き起こす事があるので注意が必要です。本当に歯を白くしたいのであれば、研磨剤入り歯磨き粉は避けるようにした方が無難です。

歯磨き粉を購入する際に、成分をきちんと見ることが重要です。最近では、「研磨剤」というと、歯を削るイメージが強いため「清掃剤」という名前で表記されている事も多いです。「無水ケイ酸(シリカ)」「含水ケイ酸」が清掃剤として含有されている時は注意が必要です。粒子が荒く、歯を傷つける危険性が高いです。「炭酸カルシウム」「水酸化アルミニウム」「リン酸水素カルシウム」は、歯より軟らかいものの石に匹敵する硬さを持っているため、歯を傷つける心配があります。

写真3 自宅でも簡単にできるホワイトニング方法を解説

(2)ホワイトニングペン

ペンタイプでそのまま歯に塗る事ができる手軽な方法です。日本のドラッグストアで売られているものは、歯そのものを白くするホワイトニング効果はありません。歯の表面の汚れを落とす事を目的としています。

海外で販売されているホワイトニングペンには、ホワイトニング成分が含まれているものもありますが、海外からの個人輸入となり全て自己責任となります。

偽物も出回っているようなので、業者の選定には細心の注意が必要です。

また、購入の際には未承認医薬品であることの了解、20才以上であること等の確認が必要となります。

(3)歯のマニュキア

歯の表面に白い色の塗料を塗る方法で、歯自体のホワイトニング効果もなければ、クリーニング効果もありません。手軽に歯を白くするためだけのものです。本当にその時だけ白くするものですので、時間が立てば剥がれてきます。使用後にマニュキアの取り残しがあると、汚れが溜まりやすくなるので、注意が必要です。

(4)重曹

最近「重曹ホワイトニング」が話題になっています。重曹には汚れを落とす力があるため、ホワイトニング効果があるのでは、と言われるようになりましたが、実際にはホワイトニング効果はありません。歯の表面の汚れを取るクリーニング効果が多少あるものだと考えられます。
重曹には、「研磨作用」「粘膜への強い刺激」「塩分の過剰摂取の可能性」「歯石沈着」のリスクがありますので、あまりおすすめできない方法です。歯そのもの色を白くしたい場合には「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」を、歯の表面のクリーニングをしたい場合には、歯科医院でのクリーニングを受ける事をおすすめします。

効果を期待できないホワイトニング方法は、インスタグラムでも詳しく解説しています!

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。自宅にいながらも、「ホームホワイトニング」や「歯磨き粉を使ったホワイトニング」で歯を白くする事ができます。歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」のように即効性はありませんが、家でじっくり白くしたい方や、歯医者に通うのが面倒だという方におすすめの方法です。
自宅でできるホワイトニング方法の中には、“効果を期待できない”方法もあるので、店頭のポップなどの表示に惑わされる事のないようにしましょう。

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